19歳、気がつけば大人

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   私は今一九歳で、次の成人の日に成人式が執り行われる歳なのだが、その日に中学時代の同級生が同窓会を企画しているそうで、その同窓会用に作られた数百人規模のライングループに招待された。
 
   同窓会って在学中はその存在について考えることはなかったし、同窓会について、おそらく当時の私は中学時代に仲のよかった友人たちに久々に会える楽しいイベントというイメージを持っていたと思う。
   しかし、卒業していざ同窓会の誘いが来てみると、あまり気が進まなかったのである。

   私は中高一貫校に通っていたから、中学校から高校に上がらなかったごく一部の人間を除いた約八割くらいの人間は高校まで一緒だった。
 高校を卒業して二年程度しかたっていないから、久々に会って気まずいと言うこともないだろうに。不思議だ。
 

   大学に入って新たなコミュニティの中で生活するようになったことで、もう思い出の一部になってしまった過去に戻りたくないとでも思っているからなのだろうか。それともまだ何者にもなれていない、当時から何も成長してもいない自分の姿を旧友に見せるのがいやなのだろうか。
 

   まあその辺よくわからんけれど、同窓会、結局私は行くのだろうってことはわかる。そんな人間なのよ、私は。